インカム投資戦略

インカム系投資

「インカム投資」とは、株式や債券などの金融資産を保有し続けることによって、安定的・継続的に得られる配当や分配金などを狙っていく投資手法の事です。このサイトではペーパーアセットに特化した形で紹介していきます。さまざまな資産に分散することによってリスクを低減化するとともに、市場環境の変化にも柔軟に対応していけるよう利回りを安定化させていきます。具体的には投信やETFを利用してある程度タイミングを計った機動的な投資をしていきます。

インカム系投資のポイント

インカム系投資のポイントは銘柄と利回りと投資タイミングです。インデックス投資とは異なり、マルっと全体を買っていくものばかりではありません。インカムを得ることによってキャピタルが損なわれるような銘柄に投資するわけにはいきません。長期で右肩上がりのチャートになっている銘柄に投資していくのが絶対条件になります。つまりインカム系投資ではインカムゲインとキャピタルゲインと両方を取りに行きます。銀行預金や日本国債などのむリスク資産以上の利回りを想定しているので、インカム系投資で目指す利回りは年率で3%以上 (インカム2~5%以上、キャピタル1~3%以上) といったところになると思います。

インカムゲインとは投資した資産を保有していることで得られる収入のことです。具体的には株式の配当金、投資信託やETFの分配金、債券の利子、不動産の家賃収入などが該当します。キャピタルゲインとは株式や債券などの保有している資産を売却することによって得られる売買差益のことです。具体的には100万円で購入した株が110万円で売却できた場合は10万円のキャピタルゲインとなります。

米国高配当株式ETF

米国ETFVYM
(バンガード 米国高配当株式ETF)
米国ETFHDV
(iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF)
米国ETFSPYD
(SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF)
SBI投信SBI・V・米国高配当株式
インデックスファンド(年4回決算型
SBI投信SBI・SPDR・S&P500
高配当株式インデックスファンド
(年4回決算型)
SBI投信SBI・欧州高配当株式分配ファンド
(年4回決算型)
楽天投信楽天・高配当株式・米国ファンド
(四半期決算型)

米国株式はETFかそれに付随する投信がオススメです。ばけっとが保有している米国高配当ETFはティッカーコードVYM、HDV、SPYDの3銘柄になります。分配金利回りは約3~4%くらいで、株価も右肩上がりに推移しています。インカムもキャピタルも狙える理想的なETFだと思います。価格変動リスクやデフォルトリスクは銘柄分散により低減できますが米国株式には為替リスクが存在します。また、高配当株式はバリュー株に相当する銘柄が多く、経済サイクルによるセクターローテーションの中である程度タイミングを計った買い方が重要となります。

ばけっとの購入タイミングは為替レートと株価で判断しています。為替は週足で75EMA付近、株価は日足で75EMA付近を高値掴みしたいための購入タイミングの目安としています。基本的にはスポット投資用現金を積立しておいて暴落時に指値を入れて買い下がっていく戦略です。

日本個別株投資

エネルギーINPEX(1605)、ENEOS(5020)
住宅ダイワハウス(1925)、積水ハウス(1928)
食品キリン(2503)、JT(2914)
化学信越化学(4063)、花王(4452)
製薬武田薬品(4502)、アステラス製薬(4503)
機械ホンダ(7267)、キャノン(7751)
商社伊藤忠(8001)、三井物産(8031)、三菱(8058)
銀行MUFG(8306)、SMBC(8316)
金融オリックス(8591)、三菱HCC(8593)
保険MS&AD(8725)、東京海上(8766)
通信NTT(9432)、KDDI(9433)、SB(9434)

現状、日本の高配当株式に関しては投信・ETFともに微妙です。単純に配当の高い銘柄を上位からピックアップしただけで長期的に右肩上がりのチャートになっていないものが多く、現時点で推奨できるETFがありません。新NISAがスタートして投資機運が高まり、東証の改善計画も注目されているので、今後に期待したいところですネ。日本株は米国株よりも情報が手に入りやすく、割安に放置されている優良な銘柄がたくさんあります。というわけで、日本株に関しては自分で個別株を22~30銘柄くらい均等額購入してオリジナルの投信を作っていく形にしています。

詳細は今後説明していきますが、現在は「エネルギー」「住宅」「食品」「化学」「製薬」「機器」「商社」「金融」「保険」「通信」の11セクター22~30銘柄になるべく均等額になるように投資してオリジナルの日本高配当株投信を作っていくような形です。最近では単元未満株投資が低コスとで出来るようになってきました。(2024年9月現在、SBI証券や楽天証券では手数料無料にすることが可能です。)単元未満株のことをSBI証券では「S株」、楽天証券では「ミニ株」と呼んでいます。1株単位で購入可能となるので、少額から分散投資が可能となります。

米国債券ETF

米国ETFAGG
(iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF)
米国ETFLQD
(iシェアーズ iBoxx USD投資適格社債 ETF)
SBI投信SBI・iシェアーズ
米国総合債券インデックス・ファンド

米国債券は国債などの生債券を直接購入するのもアリですが、ばけっと投資では債券もETFかそれに付随する投信をオススメしています。現在保有の米国債券ETFはティッカーコードAGG、LQDの2銘柄になります。分配金利回りは約2~3%くらいで、金利上昇時の大きな下落はありながらも、利回り込みで考えれば安定した推移といえると思います。

債券は金利に大きく左右されます。価格変動リスクやデフォルトリスクは銘柄分散により低減できますが、為替リスクや金利リスクが存在します。日本の物価が安定的に1%を超えるようになってくるとインフレ負けする可能性が出てくるので注意が必要です。購入タイミングは為替レートと株価金利状況で判断しています。為替は週足で75EMA付近、金利は消費者物価指数や中央銀行の政策金利推移をみながら判断していきます。基本的にはスポット投資用現金を積立しておいて、金利状況が緩和方向に動き始めるタイミングで指値を入れて買い下がっていく戦略です。

無リスク資産としての日本国債

定期預金ネット銀行1~10年定期
日本国債個人向け国債 (変動金利型10年満期)

国内債券は「個人向け国債 (変動金利型10年満期)」一択です。日本国債を購入する場合は生債券での購入をオススメします。2024年現在の日本の国債利回りは小さいため、なるべく手数料を抑えて投資したいからです。日本国債には為替リスクはありませんので、インフレ負けしないかがポイントになってきます。「ほったらかし投資術」でもおなじみの「個人向け国債 (変動金利型10年満期)」は無リスク資産としての利用になります。簡単に言ってしまえば、銀行の定期預金と同じ扱いです。償還まで持ち続けていればインフレ負けすることなく、現金よりはマシなくらいの利回りで運用することが出来ます。

2024年9月現在、10年定期預金は年利0.75%くらいのものも出てきています。1000万円までは定期預金でもOKではないかと思います。ばけっと投資PFでは生活防衛資金を除いた現金比率を5%に設定しているので、ペイオフ対策としての1行1000万円に到達する時には資産累計が2億円になっている計算になります。老後対策としてのディフェンシブなPFに変更していく時期までは、無リスク資産の心配をする必要はなさそうです。

Jリートと海外リート

SBI投信SBI・J-REIT分配ファンド
(年4回決算型)
投信eMAXIS Slim 国内リート
インデックス
米国ETFIYR
(iシェアーズ 米国不動産 ETF)
投信EXE-i 全世界REITファンド
投信eMAXIS Slim 先進国リートインデックス

REIT(Real Estate Investment Trust)とは不動産投資信託のことです。不動産に投資している『投資法人』が発行する証券に投資をしていきます。配当の源泉は主に家賃収入です。不動産を直接購入したり、不動産株を購入したりするよりも少額から投資を始める事ができます。REATは賃料収入から賃貸不動産に関わる各種費用を引いた当期利益の90%超を投資家に分配する条件で税金が免除されるため、分配金をその免除された税金分だけ多く受け取る事が出来ます。

Jリートの平均利回りは2024年現在で3.5%くらいのようです。J-REATには住居系、オフィス系、物流系、商業施設系、ホテルリゾート系などに分類することが出来ます。また、その中からいくつかを組み合わせた複合型リート、総合型リートも存在します。購入方法は株式と同様です。投信やETFに編成されているものも多くあります。株式と同様に元本が保障ではありません。過去の分配金水準が今後も継続される保障もありません。また、リートは運営元の不動産投資法人が倒産したり、上場廃止になったりするリスクがあります。 もし投資法人の倒産・上場廃止があれば、投資したリートの価格は大幅に下落するかもしれません。

J-REATと比較すると、海外REATの時価総額は桁違いです。まだまだ歴史が浅いJ-REATは伸びしろがあると考える事もできます。2024年9月現在、日本のインフレ率も安定的に2%台で推移するようになってきました。REATは不動産なので基本的にインフレ時には物価に合わせて上昇していきます。長期投資をスタートするにはいいタイミングかもしれません。主要米国ETFにはIYRなどが該当します。

ばけっと投資は基本的にはガチホ戦略のため、リート購入にも投信やETFをオススメしています。PF全体の中では日本株の一部としてJ-REATを保有しています。日本株全体の20%、PF全体の4%を越えないように比率を調整しています。海外REATは現在保有していませんが、米国高配当株ETFのSPYDなどには米国リートなどの不動産銘柄も含まれています。

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