アメリカの景気指標

ISM指数はアメリカの経済活動を測る重要な指標であり、米国の経済状況を把握する上で広く利用されています。この指数は、アメリカ供給管理協会(Institute for Supply Management, ISM)によって毎月発表されます。製造業、非製造業それぞれの企業の購買担当者へのアンケート調査を基に新規受注(新しい注文の量)、生産量、雇用状況、サプライチェーンの遅延、在庫レベルを総合評価して指数化されます。50を超えると経済活動が拡大していることを示し、50未満だと経済活動が縮小していることを示します。
PMI指数(Purchasing Managers’ Index、購買担当者景気指数)も同様に、製造業やサービス業における経済活動の動向を把握するための指標です。企業の購買担当者を対象にしたアンケート調査に基づいて算出され、経済の健康状態を迅速に測るツールとして活用されます。PMI指数は0~100の範囲で表され、50を上回ると経済活動が前月より拡大していると判断され、50を下回ると経済活動が前月より縮小していると判断します。50付近で推移していると活動が横ばいだと判断します。
2026年は中間選挙の年。景気の体感がそのまま政権評価につながるだけに、経済指標の重みが増しています。前回懸念した製造業指数(ISM製造業)は50を回復し、ISM・PMIともに製造業・非製造業/サービスがおおむね50超の拡大圏で推移しています(サービス業PMIはやや伸び悩み)。イラン戦争はアメリカ本土への直接の影響こそ小さいものの、世界的な原油高や物流の混乱は避けにくく、経済を牽引するハイテク関連への電気代高騰の影響が引き続きポイント。活動の堅調さはインフレ再燃(金利編参照)と相まって、FRBの利下げをさらに遠ざける材料にもなります。
日本の景気指標

日銀短観とは日本銀行が実施する経済調査のことで、正式名称は「企業短期経済観測調査」です。主に日本国内の企業を対象に、景気の現状や将来の見通しについての意識を調査し、その結果を公表するもので、年4回(3月、6月、9月、12月)発表されます。四半期ごとの景気動向をタイムリーに確認できる重要なデータです。特に注目される指標の一つが「業況判断指数(DI)」で、「景気が良い」と答えた企業の割合から「景気が悪い」と答えた企業の割合を引いた数値で示されます。DIがプラスであれば景気は良好、マイナスであれば悪化していると判断されます。
日銀短観(3月調査)では、大企業製造業の業況判断DIが+17と4四半期連続で改善(AI関連需要や円安が下支え)、大企業非製造業も+36と高水準を維持し、足元の景況感は良好です。一方で先行きは製造業+14・非製造業+29といずれも悪化見込みで、中東情勢・エネルギー価格の上昇に伴うコスト増や消費の鈍化への警戒がうかがえます。自動車や半導体部品など主要製造業は、トランプ関税やイラン戦争による原油調達が引き続き鍵。コストプッシュインフレで利上げが追いつかなければ、株価は堅調でも景気の体感は悪化に向かう可能性に注意です。


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