アメリカの雇用統計

米雇用統計は毎月第1金曜日、日本時間で午後9時30分(夏時間)または午後10時30分(冬時間)に発表されます。NFP(Nonfarm Payrolls)とは非農業部門雇用者数のことで、農業を除く各産業の雇用者数の増減を示します。その他に失業率、労働参加率、平均時給なども同時に発表されて、アメリカの経済動向を理解するための「羅針盤」ともいえる指標となっています。
9/4発表の8月分は、NFPが前月比+16.2万人(民間+12.7万人、政府+3.5万人)と市場予想を上回り、▲2.3万人と落ち込んだ前月から明確に持ち直しました。失業率は4.1%で横ばいですが、今回は労働参加率が61.4%から61.6%へ上昇するなかでの横ばいであり、広義の失業率(U-6)も7.9%から7.7%へ低下と、中身も改善しています。業種別では食品サービス(+5.9万人)と地方政府の教育(+4.2万人)がけん引し、製造業(+1.6万人)やヘルスケア(+1.3万人)も増加。一方で情報産業は▲2.3万人と減少しました。賃金は前月比+0.3%と前月(+0.1%)から加速した一方、前年比は+3.1%と2021年以来の低い伸びにとどまっています。先月の「労働市場の転換点か」という懸念はいったん後退し、インフレ再加速(金利編参照)と相まって、9月FOMCで利上げ観測が消えない一因となっています。
日本の雇用統計

7月分(8/28発表)は完全失業率が2.4%と前月から0.1ポイント低下し、約1年ぶりの低水準となりました。有効求人倍率は1.18倍で前月から横ばいです。失業者数は2カ月ぶりに減少(前年同月比▲8万人)した一方、就業者数も2カ月連続で減少(同▲15万人)しており、働き手そのものが減るなかでの失業率低下という側面もあります。とはいえ有効求人倍率の低下基調には歯止めがかかっており、雇用環境は総じて底堅く推移しています。
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