【2026年10月】リスクオフ指標の長期チャート分析|VIX・GOLD・原油水準確認|時短テクニカル

VIX・GOLD・原油 長期チャート 水準確認 時短テクニカル
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『2026年はここまで下落する』とか、『この水準で買えばOK』と言っているわけではありません。『リーマンショック級の出来事が起きたらどれくらい変動するのか』といった事を把握して、今後の金融政策の方向を予め想定して準備しておくための水準把握だと思ってください。


VIX長期チャート

VIX指数 長期チャート 月足 2026年10月
Screenshot

TradingView(VIX指数 月足チャート)

2008.09リーマンショック96.4
2020.03コロナショック85.4
2024.08植田ショック65.7

VIX指数はリスクオフ水準の確認用に使っていきます。VIX指数は基本的に平時には20以下で推移することが多く、20以上で注意レベル、30以上で警報レベルと考えられます。チャート右側の目盛り(20・30)を目安に確認してみてください。

〇〇ショックと呼ばれるような暴落局面ではVIX指数は警報レベルの30どころか50を超えるレベルになることが確認できると思います。VIXとはVolatility Indexの略称で、S&P500指数を対象とするオプション取引のボラを元に算出されています。難しく考えなくても大丈夫なので、「アメリカの株価懸念が大きくなるほどVIX指数は大きくなる」と覚えておいてください。

チャートを見てもらうと分かると思いますが、VIXが30を超えた期間はそれほど長くありません。株価暴落局面では基本的には政府や中央銀行が流動性を確保するために緊急の対策を打ちます。金利を下げたり、通貨の供給量を増やしたりして市場にお金をバラ撒くような政策を打つことが多いです。そのためVIXが30を超えた水準は多くの人が株を投げ売りしている状況ですが、バーゲンセール価格で購入するチャンスと考えることもできます。

9月は米10年債利回りが19年ぶりの水準まで急騰し、FRBも約3年ぶりの利上げに踏み切りましたが、VIXは警戒ラインの20を明確に超えることなく推移しました。10月初め時点では15.30と、平時の水準にとどまっています。一方で、債券市場の変動性を示すMOVE指数は100を超えるなど、債券側の不安は高まっています。株式市場の落ち着きとの温度差には注意が必要です。


GOLD長期チャート

金価格GOLD 長期チャート 月足 2026年10月
Screenshot

TradingView(GOLD 月足チャート)

2018.09コロナショック前1,180$
2020.03コロナショック1,575$
2022.02ウクライナ戦争1,790$

GOLDはリスクオフ局面では買われる傾向にあります。金融クラッシュや戦争、災害、パンデミック等の危機的状況になってもゴールドの資産価値は不変的だと考えられているからです。金本位制の時代があったように通貨と同等の信用が置けると考えることもできます。地球上に埋蔵されているゴールドは残り約5万トンのようです。年間約3000トンのペースで採掘されているため、あと15年くらいで未採掘のゴールドは無くなる計算になります。今後の宇宙開発次第ですが、ゴールドの希少性もその価値を高めています。またゴールドは現物資産のため、現金と異なりインフレに負けることもありません。

コロナショック後からは①インフレ高止まり、②中央銀行のGOLD購入、③地政学リスクを背景としたリスクオフ懸念、といった理由でGOLDは最高値更新を続けてきました。

GOLDは9月に約6%下落し、6月以来の大きな月間下落率となりました。FRBの約3年ぶりの利上げと追加利上げ観測、米長期金利の5%台への上昇、ドル高が重なり、金利のつかないGOLDには逆風となっています。中東情勢の緊迫も今回は「有事の金買い」にはつながらず、原油高→インフレ懸念→米金利上昇という経路で、むしろ下押し要因となりました。10月初め時点では4,140ドル前後で推移しており、2026年1月の史上最高値(5,600ドル超)からの調整幅は約26%に広がっています。月足チャートでは25EMA(ピンクの波線)が3,800ドル前後まで上昇してきており、次の下値の目安として意識されます。


原油長期チャート

WTI原油 長期チャート 月足 2026年10月
Screenshot

TradingView(WTI原油 月足チャート)

2020.04コロナショック後19$
2022.02ウクライナ戦争後115$
2026.04ホルムズ海峡封鎖110$超

原油はリスクオフ局面では売られる傾向にあります。ただし今回のような供給ショック型のリスクオフは例外で、むしろ原油価格が急騰するのが特徴です。平時はOPECプラスの生産目標やアメリカのシェールオイルの稼働リグ数の変化である程度の予測ができます。

コロナショック後の世界中でのロックダウン時には原油先物が0ドルを割り込んでマイナスになったのも記憶に新しいところです。その後ウクライナ戦争とインフレで急騰し、現状はインフレも加味して45ドル〜90ドルくらいのレンジと考えるのが適切です。今回のホルムズ海峡封鎖のような供給ショック時には、このレンジを一時的に大きく突破することも確認できました。

WTI原油は9月も高値圏での乱高下が続きました。9月1日に米軍がホルムズ海峡付近のイランの標的を攻撃したと伝えられると90ドル台に乗せ、海峡の事実上の封鎖が続く中で9月16日には一時105ドル台まで上昇しました。その後は、イランが条件付きでホルムズ海峡の開放を提案したとの報道などから90ドル前後まで反落し、月足では長い上ヒゲを残す形となっています。10月初め時点では91ドル前後で推移しており、45〜90ドルという通常想定レンジの上限付近での推移が続いています。交渉のヘッドライン次第で大きく振れる状況です。

  • VIXは20超えから警戒。30超えから株のスポット買いを検討。
  • GOLDはリスクが高まると価格が上昇。基本的にはインフレ負けせず長期右肩上がり。ただし米金利の急上昇局面では売られやすい点に注意。
  • 原油は通常リスクが高まると価格が下落。ただし供給ショックでは原油高+株安の同時発生に注意。
  • 中東情勢は米イラン間の攻撃再燃とホルムズ海峡の開放交渉が並行。原油は90〜105ドルで乱高下し、45〜90ドルのレンジ上限付近での推移が続く。

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