【2026年6月】リスクオフ指標の長期チャート分析|VIX・GOLD・原油水準確認|時短テクニカル

VIX・GOLD・原油 長期チャート 水準確認 時短テクニカル
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『2026年はここまで下落する』とか、『この水準で買えばOK』と言っているわけではありません。『リーマンショック級の出来事が起きたらどれくらい変動するのか』といった事を把握して、今後の金融政策の方向を予め想定して準備しておくための水準把握だと思ってください。


VIX長期チャート

VIX指数 長期チャート 月足 2026年6月

TradingView(VIX指数 月足チャート)

2008.09リーマンショック96.4
2020.03コロナショック85.4
2024.08植田ショック65.7

VIX指数はリスクオフ水準の確認用に使っていきます。VIX指数は基本的に平時には20以下で推移することが多く、20以上で注意レベル、30以上で警報レベルと考えられます。VIX20にピンクの点線、VIX30にピンクの太線を引いてあるので簡単に確認できると思います。

〇〇ショックと呼ばれるような暴落局面ではVIX指数は警報レベルの30どころか50を超えるレベルになることが確認できると思います。VIXとはVolatility Indexの略称で、S&P500指数を対象とするオプション取引のボラを元に算出されています。難しく考えなくても大丈夫なので、「アメリカの株価懸念が大きくなるほどVIX指数は大きくなる」と覚えておいてください。

チャートを見てもらうと分かると思いますが、VIXが30を超えた期間はそれほど長くありません。株価暴落局面では基本的には政府や中央銀行が流動性を確保するために緊急の対策を打ちます。金利を下げたり、通貨の供給量を増やしたりして市場にお金をバラ撒くような政策を打つことが多いです。そのためVIXが30を超えた水準は多くの人が株を投げ売りしている状況ですが、バーゲンセール価格で購入するチャンスと考えることもできます。

2026年3月、米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃を受けてVIXが急騰し、ホルムズ海峡の封鎖危機は主要資産クラスに衝撃波をもたらしました。その後はトランプ大統領が停戦交渉に動いたことでVIXは急低下。足元のVIXは16台まで落ち着いており、株価は史上最高値を更新する局面まで回復しています。ただし中東情勢の不透明感が残るなか、短期的にはヘッドラインに振り回される状況がしばらく続きそうです。


GOLD長期チャート

金価格GOLD 長期チャート 月足 2026年6月

TradingView(GOLD 月足チャート)

2018.09コロナショック前1,180$
2020.03コロナショック1,575$
2022.02ウクライナ戦争1,790$

GOLDはリスクオフ局面では買われる傾向にあります。金融クラッシュや戦争、災害、パンデミック等の危機的状況になってもゴールドの資産価値は不変的だと考えられているからです。金本位制の時代があったように通貨と同等の信用が置けると考えることもできます。地球上に埋蔵されているゴールドは残り約5万トンのようです。年間約3000トンのペースで採掘されているため、あと15年くらいで未採掘のゴールドは無くなる計算になります。今後の宇宙開発次第ですが、ゴールドの希少性もその価値を高めています。またゴールドは現物資産のため、現金と異なりインフレに負けることもありません。

コロナショック後からは①インフレ高止まり、②中央銀行のGOLD購入、③地政学リスクを背景としたリスクオフ懸念、といった理由でGOLDは最高値更新を続けてきました。

2026年初頭、国内金価格は一時3万円/gを超える歴史的な高値を記録しましたが、その後は大規模な利益確定売りが連鎖して調整局面入りしています。6月3日時点での国際金先物価格は4,460ドル台/オンスまで下落し、中東情勢の緊迫化や原油高によるインフレ懸念から米金利の高止まり観測が強まっていることが上値を圧迫しています。ただし2026年6月現在の金相場は歴史的な高値圏を維持しており、あくまで短期的な調整局面と捉える見方が優勢です。


原油長期チャート

WTI原油 長期チャート 月足 2026年6月

TradingView(WTI原油 月足チャート)

2020.04コロナショック後19$
2022.02ウクライナ戦争後115$
2026.04ホルムズ海峡封鎖110$超

原油はリスクオフ局面では売られる傾向にあります。ただし今回のような供給ショック型のリスクオフは例外で、むしろ原油価格が急騰するのが特徴です。平時はOPECプラスの生産目標やアメリカのシェールオイルの稼働リグ数の変化である程度の予測ができます。

コロナショック後の世界中でのロックダウン時には原油先物が0ドルを割り込んでマイナスになったのも記憶に新しいところです。その後ウクライナ戦争とインフレで急騰し、現状はインフレも加味して45ドル〜100ドルくらいのレンジと考えるのが適切になってきました(5月記事の「45〜90ドル」から上限を更新)。

米国とイスラエルがイランを攻撃した2026年2月28日以降、ホルムズ海峡を通航する船舶数は一時ゼロとなりました。停戦交渉への再開期待が高まった局面ではWTIが90ドルを割り込む場面もありましたが、交渉の不透明感が再び高まり、4月30日にはWTI期近先物が一時110ドルを突破しました。EIAは5月・6月のブレント価格が106ドル前後で推移すると見込んでおり、中東の石油生産が増加するにつれて2026年第4四半期には89ドル、2027年には79ドルまで下がると予想しています。

このレンジを恒常的に突破するような水準が定着した場合は、スタグフレーションへの警戒から株価にも大きな影響が出ることを念頭に置いておく必要があります。

  • VIXは20超えから警戒。30超えから株のスポット買いを検討。
  • GOLDはリスクが高まると価格が上昇。基本的にはインフレ負けせず長期右肩上がり。
  • 原油は通常リスクが高まると価格が下落。ただし今回のような供給ショックでは原油高+株安の同時発生に注意。
  • ホルムズ海峡の動向が原油・インフレ・金利・株価すべてに連動するため、中東情勢のヘッドラインに注目。

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